ある日、突然に
ある日、突然 フラッシュバックのように...
最近 若かりし頃に感動した出来事が 突然 蘇ってくる事があります...
海さんと娘と3人で デパートを歩いてる時でした。
プッチン!
海さんのショルダーバッグの紐がちぎれました。
見ると 黒色の太い糸で縫った跡が ちぎれた紐の場所にビッシリと見えました。
あれぇ~
どうしたの?
聞くと 紐がちぎれたのは2度目だと言うんです。
紐のちぎれた場所をビッシビシに縫っていました。
私は 磯用の釣り竿を買うために貯めてたお金を偶然持ってたので
貧乏くさいことはしないで 新品を買ってあげるよ!
と 格好付けて 海さんに言ってしまいました。
海さんは
いいよ!
縫えば まだ 使えるから!
と言いました。
実は 私自身 磯釣りが飽きてきて やめようかな~と思ってたところなので
大丈夫だから気にすんなよ!
なんて また 格好付けて言いました。
本当にいいの?
と 私に聞き ショルダーバッグが沢山ぶら下がってるコーナーで
海さんが品定めを始めしました。
こっちの棚にあるショルダーバッグがいいんじゃない?
と言うと
そんな高い物は 要らないよ!
と言いました。
確かに 5~6個買えそうな金額です。
どうしよう?
私は ギリギリ買える金額を 持ってました。
棚からショルダーバッグを取りだし
これいいんじゃない?
と海さんに渡すと 海さんの一言。
いいに決まってるじゃない!
その言葉だけで 安いショルダーバッグを物色してました。
ショルダーバッグが沢山あるコーナーで 色々見てた海さんが
やっぱり買うのやめた! 自分の釣り竿を買いなよ!
って 私に言いました。
私は お馬鹿で 格好付けたがりだから
店員さんに『このショルダーバッグをください。』
と 海さんが何度も肩にかけてた棚にあるショルダーバッグを
了解もとらないで買っちゃいました。
あの時の 海さんの振り返った顔は
今でも 忘れません。
家に帰って 料理してる時
海さんはショルダーバッグをキッチンに持って行って眺めてました。
真夜中 海さんと娘が一緒に寝てる枕元に ショルダーバッグが置いてありました。
小さな子が 買って貰ったおもちゃを枕元に置いてるように...
自分の物は我慢して 私や娘にと
欲しかったんだなぁ~