里山で遊ぶ

ゆるい午後 遠回りする 帰り道
のどかな午後の時間を満喫できたらと思う。

人生の大先輩   ~ 喧嘩はやめよう ~

娘のことを書くつもりで 題名を記載しましたが
書き始めから何となく止めようと思ってしまい
写真と 文章が一致しませんでした。


写真を削除、題名を変更します。


娘と ~ 人生の転機 ~ を 別途 書くことにします。


先日 日帰り温泉で見かけた風景です。
お爺ちゃん、お婆ちゃん、お孫ちゃん 3人で来てたようです。
円形状の休憩室を走り回っていた お孫ちゃんが眠くなったのか
ぐずついて泣き出しました。
お婆ちゃんが お孫ちゃんを抱っこして抱きしめてました。


お爺ちゃんが 遅れて浴槽から出てきました。
お婆ちゃんが『タオルはどうしたの?』
とお爺ちゃんに声を掛けると
『そんなもん 捨てたよ!』
と言ったとたん お婆ちゃんが
『捨てた?! 何やってんの!』
休憩室中に聞こえるような大声で お爺ちゃんを怒鳴りました。
『旅館や日帰り温泉のタオルは 使い捨てなんだよ。
 200円のタオルにブツブツ言ってんじゃないよ。』
と お爺ちゃんは言ってましたが 言い方が悪かったのか
お婆ちゃんが ますますヒートアップして
『何やってんの!』と言ったまま
お孫ちゃんを 抱きしめ だんまり状態です。


折角 お孫ちゃんを連れて 楽しい日帰り温泉だったのが 何てこった!


暫くして お婆ちゃんがお孫ちゃんを連れて 売店に行きました。
お孫ちゃんとお婆ちゃんは 手にアイスクリームを持って帰って来ました。


おやおや? からの おやおや?


アイスクリームは400円です。
200円のタオルで お爺ちゃんのメンツを みんなの前でズタズタにしておいて
お孫ちゃんのアイスクリームは分るけど
お婆ちゃん その手に持ったアイスクリームは倍の400円なんですけど。


私には そのアイスクリームの方が無駄だと思いますが...
お爺ちゃんが捨てたタオルは 唯一のメンツに過ぎないと思います。


あれ(タオル)はあれ、これ(アイスクリーム)はこれですか?


お爺ちゃん 頑張れ!!



ふるさと 吉田拓郎 home town Pray for japan

母と     ~ 無縁坂 ~

私が幼稚園に通ってた頃の話です。
兄と二人で台所へ行くと 
母は大きなフライパンで親子丼を作ってました。
兄は 卵を手に持つと
私の頭で 卵の殻を割ろうとしました。
TVか何かのギャグを見て 私の頭で卵を割りたかったようです。
現在の卵と違って 当時の卵の殻は とても分厚くて固かったんです。
卵の殻は割れませんでした。
石で殴られたような痛さで 私は大泣きをしました。
兄は 母に怒られて しょぼんとした姿をしてました。

兄が小学校の遠足の日 
朝早くから リュックを背負って 庭を走り回ってました。
私は 兄を追いかけて 一緒に庭を走り回ってました。
兄は 学校へ行きました。
私は てっきり 兄と一緒に遠足に行くものだと思ってました。
遠足に連れて行ってもらえないことが分ると
私は母の背中に隠れて 大泣きをしました。
母は 可愛そうに思ったのか 私を連れて 
松江城がある城山公園の桜を見に行きました。


私が高校生の頃の母の記憶は 
縁側で編み物や縫い物をしてる後ろ姿です。
庭を 風が吹き抜けると
柿の木からの 木漏れ日の影が 母の背中を動き回り
まるで 影が鬼ごっこをしてるように見えました。


回転寿司店に一人で入り カウンターに座りました。
向かい側のボックス席に母、兄、妹と思われる家族が座っていました。
母親は明らかに買ったばかりと思われるピンク色のカーデガンを着ていました。
兄は新しいスーツとネクタイをしていました。
直感ですが、 兄が就職して初めての給料日に

母親にカーデガンをプレゼントした後、
家族みんなで この回転寿司店に来たのではないかと思われました。
まだ、少しだけやんちゃな面影が残っている髪形の兄が妹に、
『何でも好きな物を食べてね。』と言ってました。
妹はお母さんの腕を掴んだまま、キョロキョロあたりを見回して
落ち着きがありませんでした。
妹は 兄があまりにも良いお兄ちゃんに いきなり変わりすぎて
どうすればいいか 戸惑っている感じでした。
お母さんは髪を後ろで縛ってましたが、急いで家を出たのか
白髪の交じったほつれ髪が 耳のあたりに沢山ありました。
このお母さんに 眩しいピンク色のカーデガンが ちょっと不釣り合いにも見えました。
でも 私には とっても素晴らしい最高の贈り物だと思いました。


この家族を見て見ぬふりをして 寿司を食べ終え席を立つとき、
この家族がいつまでも幸せでありますようにと 

私は心から願いました。


私の母は 私が学生の最後の年 就職する直前に亡くなりました。
実は 私も就職したら 最初の給料で 
母にカーデガンをプレゼントしようと思ってました。
それも ピンクのカーデガンを。
私が小さかった頃 母に連れられて 

松江城がある城山公園の桜を見に行ったことがあります。
その時に私は母と手をつなぎ 階段を登りながら ふと 母を見上げると
母はピンク色の満開の桜の中で 桜の木からこぼれ落ちる木漏れ日のなかで
優しく 私を見つめていました。
私にとって 母は ずーっと その時のままです。
母が病気が治ったら ピンクのカーデガンを着た母と一緒に歩きたかったんです。



母をたたえるコンサート さだまさし 無縁坂